Realが新しい音楽サービスRhapsodyのベータサービスを開始しました。まだ日本からは利用できませんが、iTuneとは違って、単にブラウザがあれば聞けるミュージックサービスです。マッキントッシュでもLinuxでもOK。
このニュースに接して思い出したのが、アップルと互換機との関係。20年ほど前、アップルがマッキントッシュを発表したとき、ビル・ゲイツをはじめとする多くの人が、ライセンスを供与して互換機を作れるようにすることをアップルのに提案したのだそうです。もちろんアップルの社内にもライセンス供与に賛成の人はいたのですが、ついぞ反対派を説得することができず10年以上が経過したのでした。
マッキントッシュの互換機が登場したのは、1994年のこと。ライセンスの供与方法に問題もあったのでしょうが、基本的には、時すでに遅し。ほぼウィンドウズ一色に染められてしまっていた、パソコン業界の勢力地図を塗り替えることはできませんでした。その後スティーブ・ジョブズがアップルに復帰すると、ライセンス供与を止め、現在もマッキントッシュはアップルだけが販売しています。
RealのRhapsodyを見て、このことを思い出してしまったわけです。アップルはiPodを売るため、ミュージックストアで販売した曲は(少なくとも公式には)iPodでしか再生できないようにしています。これに対して、他のサービスはいろいろなミュージックプレーヤーで再生できるのがほとんどのようです。
今のところ、iPodが圧倒的なリードを保っているからいいのでしょうが、この先どうなるかは分かりません。「パソコン」と言えるものを初めて大量生産し、圧倒的なシェアを誇っていたにもかかわらず、その後の戦略を誤ったがためにその地位を失ってしまったアップルが、またおなじ道を歩むのでしょうか?
でも、20年前と大きく違っていることがあります。スティーブ・ジョブズがこの20年間で蓄えた経験です。最近のジョブズを見ていると、「大人になったなあ」と感じてしまいます。このジョブズが率いるアップルならば同じ轍は踏まないのではないかと思うのです。
私も大人にならなければ...
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