2020年3月18日水曜日

濡れマスクの効用 — 新型コロナウィルス対策にも、シックハウス(化学物質過敏症)対策にも

この記事、2008年頃に書いたものなのですが、今回のCORVID-19(新型コロナウィルス)対策としても悪くないと思うので、再掲します。

濡れマスクを使えば、マスク6枚ぐらいで一冬越せます(もう少しあったほうがいいかも...)。
医学的には何の根拠もありませんが、私の身体は「悪くない」と言っております。


連休(2008年のこと)に自動車で法事に出かけたり、帰省したりしたら、喉を痛めて風邪を引いてしまいました。そのため、ここしばらく1日中「濡れマスク」のお世話になっています。

濡れマスクに目覚めたのは2000年頃のこと。実家の義姉から「濡れマスクが風邪にいいらしい」と聞いてから。最初は、濡れ濡れしたのがうっとうしかったのですが、そのうちすっかり慣れてしまって、今ではこれなしでは生きていけない状態です。

風邪に対する効果はどうやら世の中の認知するところとなったようですね。Amazonでぬれマスクを検索するとたくさん濡れマスク関連商品がマッチしますし、「ぬれマスク先生のページ」や『ぬれマスク先生の免疫革命』などをご覧いただけば、概要が分かります。

ここで私がご紹介したいのは、シックハウス(化学物質過敏症)対策としての濡れマスクです(数年前に家族みんながシックハウスが原因で化学物質過敏症になってしまい、一番重かった息子は2ヶ月もの入院生活を送ったのです)。

この目的におすすめなのが「2枚重ねの濡れマスク」です。昔からあるガーゼのマスク2枚を、水で濡らして重ねてかける。最初は1枚でもうっとうしいので「2枚なんてあり得ない」と思うかもしれませんが、これが効果があるのです。

ガーゼに付着した水分が、排気ガスやペンキの臭い、たばこの臭いなど、化学物質過敏症の原因となる物質が体内に入る前に濾し取るフィルターの役目をしてくれるらしいのです。

化学物質過敏症対策のマスクも販売されていて、検討したこともあるのですが、結局私は2枚重ねの濡れマスクの手軽さと安さに軍配が上がりました。

なお、2枚付けたまま出かけると、ちょっと奇異な目で見られることもあるので、人の目を気にする方は外側をできるだけ大きめの1枚にしておいた方がよいかもしれません。あと、しばらくすると臭くなってくるので、可能な場合は熱湯につけてときどき消毒する必要があります(煮沸すると、ゴムがビロビロになってしまうので、熱湯につけるだけの方がよいようです。テレビでお医者さんが「60度のお湯で1分ぐらいでだいたいの菌は死んじゃう」と言っていました)。長時間外出する場合は、換えの2枚と、保管用のビニール袋をお忘れなく。戻ってきたら、熱湯で洗って日に干しておきましょう。

2020年2月26日水曜日

『翻訳訳語辞典』のバージョンアップ -- DictJuggler.netと山岡洋一さん

現在、翻訳者向けの辞書『翻訳訳語辞典』の強化を目指したクラウドファンディングを行っています。 READYFORのプロジェクトページからご支援をお願いいたします。

この機会に、以前私が、故山岡洋一さんが発行なさっていた『翻訳通信』に書いたDictJuggler.netおよび『翻訳訳語辞典』誕生の経緯を再掲いたします(『翻訳通信』のバックナンバーの多くは翻訳通信ネット版のサイトでお読みいただけます)。

なお、下記文章に登場する『類語玉手箱』は現在は、DictJuggler.netでは公開しておりません。代わりに『翻訳類語辞典』を公開しております。


DictJuggler.netの公開

 この『翻訳通信』の配信者である山岡さんに最初にお目にかかったのは、かれこれ二十年前のこと。私の留学に付き合って米国に滞在していた家内が帰国後勤 めた翻訳会社で、山岡さんは家内の上司だった。詳しいことは忘れてしまったが、当時まだ大学院で自然言語処理の研究をしていた私に興味をもってくださって、一度会社を訪問させていただき、機械翻訳(翻訳ソフト)について議論させていただいたことがあった。

 当時のことで、家内がよく話題にするのが、私の実家から送られてきた干し柿(私の田舎では「柿干し」と言うのだけれど)を家内が持っていったときのこと。山岡さんは「おいしい、おいしい」と言って、五つも六つもほおばっていらしたそうだ。当時の干し柿の作者は私の祖母と母親だったが、今は義姉がその役 目を受け継いでいる。

 家内はその後、二、三ヵ月でその翻訳会社を辞め、在宅翻訳者となってしまったので、山岡さんとはそれっきりになってしまった(その後もお目にかかってはいないので、実際にお顔を拝見したのは、あのとき一度きりだということに、この原稿を書いていて気がついた)。

 我々夫婦は、私の大学院満期退学を機に会社を設立。私は他社の機械翻訳ソフトの開発を請け負いつつ、家内と一緒にコンピュータ関連のマニュアルなどから始めて、書籍の翻訳にも手を伸ばし、翻訳とソフトウェア開発という二足のわらじを履いて、バブル崩壊後の不景気の日本を生き延びてきた。

 二十年近くの空白を経て山岡さんとの(仮想世界での)再会を取り持ってくれたのはこの『翻訳通信』だった。どこだったかは忘れたが、翻訳関係のサイトに山岡さんのお名前があり、『翻訳通信』や、名翻訳書の訳例を集めた『生きた訳語・活用・用例の辞典』が紹介されていた。『翻訳通信』のバックナンバーを拝見すると、非常に面白く、早速メールマガジンの配信を申し込んだ(過去のメールを検索して調べたところ、これは2004年4月25日のことだ)。我々が常 日頃感じていること、考えていることが代弁されているように感じ、折に触れて自分のサイトやメルマガなどで紹介させていただいたりした(ときには「ちょっと違うんじゃないでしょうか」と思うことも、もちろんありはしたが)。

 私が山岡さんに最初のメールを出したのは2005年1月10日。某社と共同で開設した翻訳のオンライン講座の広告を『翻訳通信』に掲載していただけないかと、お願いしたときのことだ。山岡さんのメルマガは、格好の広告媒体だと思ったのだ。私のことを覚えていてくださり、お送りしたオンライン講座のテキストは「なかなか面白かった」との評はいただいたものの、お眼鏡にかなわず広告は掲載していただけなかった。

 オンライン講座の開発が一段落してから、我々の会社でDictJuggler(ディクトジャグラー)(=Dictionary+Juggler)という ソフトを作ろうということになった。ソフトウェア開発会社にとって、自社独自のソフトウェアを作るのは、大きな夢。翻訳とソフト開発の二足のわらじを履く我々ならではのソフトを作ろうと、もう一人の翻訳者兼プログラマーと数ヵ月間開発に没頭し、発売した。ADSLなど常時接続の環境を前提として、翻訳作業に必要なインターネット上の辞書や検索サイトをバカバカ引いてしまうという発想のソフトウェアだ。PDFファイルやウェブページ、Wordファイルなどにある英単語を、特定のキー(あるいはマウスボタン)を押すだけで、たとえば、英辞郎と、Yahoo!の国語辞典と、Googleと、英英辞典と、そして山岡さんの『生きた訳語・活用・用例の辞典』とで一度に検索して、別々のウィンドウに表示する。検索はワンタッチ、翻訳者は必要な結果が表示されている辞書 (検索エンジン)のウィンドウを見れば、欲しい情報が即座に手にはいるというわけだ。

「山岡さんの辞典サイトをこのソフトに登録させていただいてよろしいでしょうか?」とメールを出したのが、2005年8月2日。これに関しては快諾をいただいて、我々のソフトに山岡さんの辞典を登録させていただくことができた。

 リリースする製品がひとつでは寂しい。そこで『翻訳通信』で津森優子氏が紹介していらした藤本直氏の類語辞典『類語玉手箱』を思い出した(http://homepage3.nifty.com/hon-yaku/tsushin/dic/tamate.html)。 紹介された時に藤本氏から購入して、すでに利用させていただいていたのだが、あらためて連絡をとり、マッキントッシュ版を弊社の製品としてダウンロード販売することをお許しいただいた。

 DictJugglerと類語玉手箱は、今でも私の翻訳作業には欠かせないツールとなっている。我ながら便利なソフトができたわいと思っているのだが、 残念ながらあまり売れていない。ひとつにはマッキントッシュ用しかないからだ。一般人はDictJugglerが必要なほど辞書や検索エンジンを使わな い。だから翻訳者に買ってもらうしかないのだが、翻訳者の大部分はWindowsを使っている。Windows版を開発すればある程度売れるかもしれないが、翻訳の片手間にやるには手に余る(そもそもWindowsは好きではないので、できるだけ使いたくないし…)。

 もうひとつの理由はソフト自体が売れなくなってきているからだろう。ブラウザはタダで使え、WordやExcelはパソコンを買えば付いてくる。昔のよ うに、パソコンを買ったらソフトも買うという習慣はなくなってしまったのだ。よほど特徴のあるソフトでない限り、それを販売して儲けるというのは不可能になりつつある。辞書はあちこちのサイトでタダで引けるし、翻訳ソフトもタダで使える。ワープロも表計算の機能もタダで使えるようになりつつあるのだ。

 こんなことを考えているうちに、ある日気がついた。考えてみれば、テレビもラジオもほとんどがタダで放送されているではないか。その昔この仕組みを考え出した人はたいしたものだ。テレビやラジオをタダで放送しながら、テレビ・ラジオ局は巨万の富を築いている。この考えにいたって、ようやくYahoo!やGoogleが無料でコンテンツを公開して、集客に励んでいる理由がはっきりと理解できたのだった。

 インターネットも同じことなのだ。ケーブルテレビやスカパー!があるように、有料サイトも残りはするだろうが、おおかたは無料のサイトに客足をとられていくことになるのだろう。インターネットもソフトも無料の時代になったのだ。

 そこで、まずはDictJugglerの機能縮小版ともいえるDictJuggler Miniを無料で公開した。一度に検索できるサイトはひとつだけだが、ワンタッチで色々な辞書や検索エンジンを使えるという基本機能は同じだ。好都合なことにMac OS XでもWindowsでも「ウィジェット」とか「ガジェット」とか呼ばれる仕組みが考案され、従来のアプリケーション作成に比べると、はるかに短時間で開 発ができる。このソフトの公開で、会社へのアクセスも徐々に増えたが、まだ儲けるというにはほど遠い。

 続いて、類語玉手箱の無料公開を考えた。藤本直氏は当初気乗り薄で、あくまでもCD-ROM版として販売にこだわっていらしたのだが、自分を納得させたのと同じ論法で藤本氏の説得に成功した。無料の類語辞典があちこちで公開されているのだから、いくら内容がよくても、お金を払ってまで使ってもらうのは難しいのだ。

 藤本氏と公開について議論しているところへ、今度は山岡さんから電話がかかってきた。これまで『生きた訳語・活用・用例の辞典』を公開していた大学のサイトが使えなくなって、現在閉鎖中だという。「それならば、類語玉手箱と一緒に公開しませんか。プログラムの方は私が作りますから」と提案した。こうなることが決まっていたかのごとく、山岡さんから絶妙のタイミングで連絡がはいったのだ。類語玉手箱用に作っていたプログラムMAWSELSを少しだけ変更して、決まってからは数日で公開の準備は整った。

 こうした経緯で、「文章に携わる人のための辞書・検索サイト」のDictJuggler.net (http://www.dict juggler.net/)が誕生した。現在公開されている辞書は、上で紹介した類語辞典の『類語玉手箱』 と、山岡さんの『生きた訳語・活用・用例の辞典』のデータをもとに形式を変更し、Amazonへのリンクをつけて書籍に関する情報も簡単に参照できるようにした『翻訳訳語辞典』のふたつ。それに、英和、英英、国語を初めとした語学関連辞書や、百科事典、検索エンジンなどを簡単に利用できる、私が作成した DictJuggler Miniのウェブページ版。すべてが無料で利用できる。画面に表示される広告を興味に合わせてクリックしていただくだけで、サーバ代や開発費がまかなわれる(ことになっている!)。

 公開される二種類のデータは、いずれも第一線の翻訳家の方が長年にわたって収集された貴重なデータだ。『類語玉手箱』はピッタリはまる訳語が出てこなくて、イライラしたときに頼りになるはずだ。従来の類語辞典よりもはるかに幅広い範囲の関連語が載っていて、しかもクリックだけで関連語の関連語、関連語の関連語の関連語、……とたどっていける。提示された単語の意味に疑問があるなら、国語辞典へのリンクをクリックして意味や用法をすぐに確かめられる。

 一方、『翻訳訳語辞典』は東西の翻訳者が知恵を絞ってひねり出した訳語の宝庫だ。思いつくままに単語を入力して、その訳語や用例を眺めるだけでも大変面白い。訳語に対してもリンクが張られているので、たとえばlectureを検索して、表示された「講義」という訳語をクリックすることにより、「講義」に対応する英単語としてclass, course, litany, seminarなどが使われていることも簡単にわかる。現役の翻訳者はもちろん、学習者にも大変有用なはずだ。

☆ ☆ ☆

 当初予定していた『類語玉手箱』に降ってわいたように『翻訳訳語辞典』も加わり、DictJuggler.netは思いのほか素晴らしいスタートを切ることができた。まだまだ機能面の課題も多いが、翻訳の合間に時間を見つけて着実に改善していこうと思っている。

 そして、より重要なのが内容の充実だ。まだまだたくさんの「辞書」が翻訳関係者のパソコンに秘蔵されているのではないだろうか。そういったデータを公開していく場として、このサイトを利用していただけたらと思っている。

 そしてそして、あと何年か後に、DictJuggler.netに集められた翻訳者の英知を生かして、翻訳者が一度使ったら離れられないような、便利な翻訳ソフトを作るのが私の大きな目標なのです。

(2007年4月号)


この原稿を読み直していて、「某社」と共同でオンライン翻訳講座を開かなければ、『翻訳訳語辞典』をDictJuggler.netで公開することもなかったことに気がついた。 それに、私が現在講座を開いている「体幹ストレッチ」の師匠は「某社」の社員だった方のご主人だ。

「某社」とのお仕事は(それほど会社の収益には貢献しなかったのだが)弊社および私の人生に大きな影響を与えてくれていたのだった。

「縁は異なもの味なもの」というわけですね〜。

2020年2月25日火曜日

アップルの日本語がおかしい #008 & iPhoneカンフー #024 「iPhoneから送信」は消去すべし

iPhoneを買ったばかりの方からメールが送られてくると最後に、「iPhoneから送信」という「署名」が付いてくることが多い。

「自分の携帯がiPhoneで、iPhoneを使ってメールしましたよ」なんて、宣伝したい人いるのかな〜? ちょっと信じられない発想だと思うのだけれど。

こんなのを「デフォルト」にするのは、「Make America Great Again」なんぞという自己(自国)中心的なスローガンを掲げている方を大統領に選んじゃうような、国の方々だけではないでしょうか。

とても日本人の発想とは思えません。少なくとも、iOSの日本語版では止めてほしいなあ。

翻訳者の端くれとしては、「Sent from iPhone」の翻訳は「」、つまり<訳なし>がよいと思うわけです。

こんな署名は変えましょう

[設定]アプリで、[メール]→[署名]とタップすれば、署名は変更できます。まだ、変えてない方、すぐに変えましょう。削除するだけでもいいと思います。 余計な署名は消して、読む人に余計な感情(=雑音)を抱かせないメールにしましょう。

今日の肝

  • iPhoneを買ったらまずメールの署名を消すべし(もちろん、きちんと設定するのもOK)。
    [設定]アプリで、[メール]→[署名]