2013-10-21

翻訳カンフー #002 訳注は付けるな

訳注は前世紀の遺物である。学者が、片手間に翻訳をしていた時代の名残である。

訳注で説明するくらいならば本文に織り込め。原著者が注にしてあるのならばともかく、注をつけて説明するのはナンセンスである。それは「翻訳」ではない。

翻訳書とて、独立した作品である。本文を読んで完結していなければならない。

翻訳はサービス業である。小説の翻訳ならば、読者に最高のエンタテインメントを提供するのが翻訳者の役目である。訳注を読まなければわからないような文章は、エンタテインメントとしては失格である。小説やノンフィクションの翻訳については、20世紀のうちに、どうやらこれが「標準」となったようだ。

だが、技術書とて同様である。読者に最高の「知識体験」を提供するのが技術書の翻訳者の役目である。わざわざ欄外を見て説明を読まなければわからないようなものは、翻訳としては失格である。

翻訳カンフー #001 big pictureを描け

翻訳した文章であれ、書き下ろしの文章であれ、すべからく文章は何かを伝えるために書かれる。当たり前のことである(まあ、何となく気分で単語を書き連ねると言うこともあるかもしれないが...。まあ、それもその気分を自分なり、人なりに知らせるためにあるとも言えなくもないか)。

翻訳という作業は細かい作業である。一語一語、一文一文、緻密に原文に描かれていることを表現していかなければならない。そして、一語一語、一文一文、(英日なら)日本語に直していかない限り、本1冊、マニュアル1冊の翻訳は終わらない。

ここに落とし穴がある。一語一語、一文一文、もう少しいって、一段落一段落、一ページ一ページと訳していけば、いつかは全体の「翻訳」はおわる。この作業自体、苦しい作業だ。翻訳を希望する人の99%の人は、この段階で脱落する。しかし、それは全体を、本一冊を、マニュアル一冊を訳したことにはならないのである。

この本で著者は何を伝えたいのか、何が伝わるべきなのか、それを「翻訳」しない限り、「翻訳」にはならないのである。

一語一語、一文一文、一段落一段落、一節一節、一章一章、と訳していくときに常に「全体像を何か」を描いていなければならない。その全体像に照らし合わせて、この一語の意味はこれでよいのか、別の訳語でもっと的確にその全体像を表現できるものはないかを確認していなければならない。この接続詞は流れを壊していないか。この形容詞は著者の感覚にあっているか。

この構文の解釈であっているのか、全体像と照らし合わせて、確認していなければならない。

全体像が見えなくて、「まずは局所的な像を結ばせてみよう」ということもある。機械翻訳システムなんかはこの典型で、とにかく、「辞書」の訳語を引っ張り出してくる。その単語だけを取り上げれば、「一応この訳は可能だ」というものを引っ張り出してくる。これが当たることもある。もう少し賢いシステムとなると、もう少しまわりを見回して「この単語と一緒に登場しているからこの訳語だろう」といった判断をする。このほうが当たる確率は上がる。しかし、いまのところはせいぜいその程度だ。

「この段落の意味がよくわからないので、まずは『日本語』にしてみよう」ということは翻訳者でもよくある。そして、その作業を行うことでその意味が見えてくることも多い。だが、全体におけるその段落の意味が理解できない限り、その段落の翻訳は終わっていない。

人間が訳すのならば、「この段落は何を言っているのだろう」「この章ではこういうことを言いたいのだから、こうに違いない」「この本はこういうことを言いたいのだから、こういう方向に文章を流さないといけない」といった判断ができるはずだ。それをしないと「翻訳」ではないのだ。全体像をきれいに結ぶためには、どんな細部もおろそかにはできないのだ。どんな細部も全体のためにある。

常にbig pictureを描いて、自分の訳を点検しなければならない。これができている人は、「翻訳をやってみようか」と思って何かを始める人の0.01%もいない。

2013-08-23

イチローのお兄さんとハタケがそっくり

今朝テレビを見ていたら、イチローの4000本安打にからめてイチローのお兄さんが登場していた。

その顔が、私が大好きなハタケ(ヤクルトの畠山選手)にそっくり。

もみあげも似てたし、ホームベースっぽい顔の形もよく似ていた。

お兄さんは野球はあんまりやらなかったのだろうか。

ところで、ハタケ君。もう少しがんばってくれ! まだ打率が2割3分に届かない... バレンティンの脇役にもなっていないぞ。

2013-08-21

Poor Carp

I go for a walk almost every morning. Recently, I go to nearby pond almost every day, since the lotus flowers have been blooming beautifully.
I has not rained for nearly two weeks or so, and it has been VERY HOT in Tokyo area, sometimes over 35 degrees Celsius (95 degrees Fahrenheit). And the water of the pond has been drying rapidly.
I have been worrying for one thing. I had saw a carp in the pond almost every morning, but it had not been seen for some time.
I hoped that someone had rescued him/her and moved him/her to a safer place.
It is raining hard now.
But, alas! Only if he could have lived 24 hours more.
I saw him/her floating upside-down this morning.

かわいそうな鯉クン

今朝、いつものように散歩に行った。

2週間ほど前まで蓮の花がきれいに咲いていたので、ここのところほぼ毎日ビオトープのそばを通るようになっていた。

少し心配していたことがある。

ビオトープの池に、1.5m四方ほどの深い部分があり、そこに体長40cmぐらいの鯉が棲んでいた。最近の猛暑で、池の水がどんどん干上がっていた。深い部分は、干上がりこそしないものの水位がかなり下がり、水の色がどんどん濁っていたのだ。

『だれか避難させてくれたかな〜』と心配してた。

今日の夕方、大雨が降った。この雨が1日早く降っていればよかったのに。

今朝、池をみたら、哀れ、鯉クンがエラの部分を斜め上に向けて、プカリと浮いていたのだ。

もう1日がんばっていれば、助かったかもしれないのに。

ナンマイダブ。ナンマイダブ。ナンマイダブ。

あのビオトープ、どなたか管理してくださっていたように思うのだけれど、最近はどうなっているのだろうか…。

2013-08-04

「ふんどし」か「まわし」か、それが問題だ

暑い! 毎年暑いが、今年2013年の梅雨明けは暑かった。35度ぐらいが1週間以上続いたのではないだろうか。

それからあとも、けっこう暑い。なので、上半身はだかで仕事をしている。一般の会社勤めの方には申し訳ないが、SOHOならこれが可能である。

私は胃腸があまり強くない。お腹が冷えると心配である。

腹巻きを買って試したことがあるが、どうも好きになれない。締め付けられる感じがする。その時買った腹巻きの素材も気に入らなかった。

このあいだ、ふと高校時代のことを思い出した。

高校時代やり投げをやっていて腰を痛めた。そのとき、整骨院に何ヶ月か通った。その先生に「さらしを巻いて腰を冷やさないようにしなさい」と言われてしばらくずっと腰にさらしを巻いていたのだ(結局そのとき腰痛は治らず、その後何十年もずっと痛みをかかえていたのだが、8年ほど前に出会った健康法で今は「治った」と言ってもよいくらいになったのだけれど)。

「おお、あれがいいかもしれない」と思って、災害時の避難用リュックからサラシを取り出して適当な長さに切って巻いてみた。これがすこぶる調子がいい。 お腹の冷えを心配せずに(上半身)裸でいることができる。

サラシを使った自家製「ハラマキ」の作り方

  1. 布屋さんとかスーパーとかでサラシを「ひと巻き」買ってきて、6m〜7mぐらいの長さに切る。長さは自分の好みがあると思うので、一度やってみて調節すべし。最初は長めにしておいて後で切ったほうが経済的かも(切れ端は別の用途に使える)。
  2. 腹に巻くための準備として、まずサラシだけを巻く。このままだと幅が広すぎるので、半分に折りながら、バームクーヘンのように巻いていく。そんなに正確に半分に折らなくても大丈夫。少しずれてもOK。
  3. 腹の周囲にグルグルグルと、私の場合5回ぐらい巻き付けて、最後のところを中に挟(はさ)み込む。何回かやれれば慣れると思うが、始める位置によって終点の位置が変わるので、前のほうで終わるように開始位置を調整するとよい。

フンドシも流行っているらしい

そういえば、パンツ(下着のほう)のゴムもきつくてしかたがない。ユ○ク○で買ってきたのがきつすぎるので、ゴムを伸ばそうと、引き出しの角に引っかけておいたりするのだが、なかなか伸びてゆるくなってくれない。

ちまたではフンドシが結構はやっているらしいと聞いたことがあった。女性用もあるとのこと —— たとえばこの動画

そこでネットを見たら、なんと手ぬぐいと紐(ひも)だけでフンドシ代わりができるという(動画)。 「これはいいや」とさっそく自分でやってみた。

手元に手ぬぐいがなかったのだが、何のことはない、「腰巻き」に使ったサラシの残りでもできてしまった。

マワシも試してみたけれど...

サラシでハラマキを作って、サラシでフンドシもできてしまった。考えてみれば、どちらも同じ素材なのだから、マワシのように合体させてしまったらどうだろうと考えた。

マワシの巻き方を検索して見たらこんなのがあった ―― 動画をみる

「なるほどなるほど」と自分でもやってみて、うまくいった。

しかし、「自家製ハラマキ+フンドシ」から「マワシ」に乗り換えて数時間、やっぱり「ハラマキ+フンドシ」に戻してしまった。

トイレが面倒くさいのだ。自家製ハラマキはトイレではまったく問題にならない。フンドシの場合、ちょっとコツがいるが、横から顔を出してもらったり、紐を下げてしまえば大したことはない。

しかし、マワシはそうはいかなかった。横から顔を出させることは不可能ではないようだが、危険が大きすぎるように感じて落ち着かない。

それに、ハラマキ部分はほとんど汚れないので、分離していたほうが「洗濯効率」がよいのだ。

というわけで、現在は「自家製ハラマキ+フンドシ」の生活を送っている。

外出時は、万が一の時に恥ずかしそうなので、フンドシの使用は控えているけれど。