Mac mini
を買いました。Macintoshは前はIBMやモトローラが作っているPowerPCという処理装置(CPU)を使っていたのですが、去年、ウィンドウズ機などで使われているインテルのCPUへの乗換を発表して、現在ラインナップをインテルCPUを使ったものに変更中なのです。
ソフトを開発する側からするとこれは一大事なのです。プログラムをゼロから作り直さなければならない! CPUが変わってしまったら実行させる命令がまったく変わってしまうのですから大変です。今までは社長が米国人で、英語で話をしていればよかったのが、フランス人の社長が来てフランス語で話さなければならなくなったようなものです。
ところが、優秀な通訳がいれば別に新たにフランス語を習得しなくてもよいわけで、アップルはきちんと優秀な通訳を用意してくれました。設定を1カ所変えて「コンパイル」という作業をすれば、20分もすればDictJugglerのインテルCPU版が完成、というわけです。
この作業(コンパイル作業)は、従来の機種でもできるのですが、従来の機種でテストはできません。単にコンパイルをやり直せばインテル機でも動くといわれていても、何が起こるかわからない。「すみません、社長のフランス語、なまりがすごくて私にはわかりません」と通訳が言い出さないとも限りません。「インテルCPUに対応しました!」と触れ回ってから「おい! 動かねえぞ!」というクレームが来てはたまりません。そこで、Mac miniを買いました。
現在発売されているMac miniのCPUはインテル製なので、インテル版で動くかテストできるというわけです。結果、問題なく動作することがわかって、無事テスト版(RC1)を公開したというわけです。
このMac mini、我が社の中で最速のMacだったのですが、今は私の机の上にはありません。今は、自宅の居間のテレビの横にちょこっと置かれています。私は以前から使っていたちょっと古いノート型のMac(PowerBook)を使っております。Mac miniには普通の方法ではモニタをひとつしかつなげません。しかし、ノート型だとノートのモニタの他に外部モニタをつなげばひろ〜い作業領域が確保できます。このスタイルに慣れてしまった私は、しばらくMac miniを使ってみたのですが、どうしてもモニタひとつではやりにくくて仕方がない。そこで、前から使っていたPowerBookに戻ってしまったというわけです。
Mac miniをテレビの横に置いたら、これがとても便利なのです。うちの現在のテレビは、昔モニタ兼用に買った液晶テレビで、テレビも見られるしパソコンのモニタにもなるやつです(当時は20万円近くしたのですが、6年たった今でも現役で活躍しています)。Mac miniには「フロントロー」というリモコン機能がついているので、食事をしたりお茶を飲んだりしながら、Macに入っている音楽を聞いたりミュージックビデオを見たり。皿洗いや掃除をしながらポッドキャストの『聞く日経』や『ぽっどきゃすてぃんぐ落語』を聞いたり。さらには、インターネット経由のテレビ放送Gyaoを見たり。GyaoはWindowsでしか見られないのですが、Parallels Compressorというソフトを使うとMac miniがWindows機に早変わり。Gyaoも問題なく見られてしまうのです。いやー、Virtual PC(Power PC機で動くWindows実行用のソフト)とは速度が大違い。「全画面表示」で動かすとまるでWindows機を使っているような気分であります。
武舎広幸の大予想(1)
もうじき、AppleからIntel Mac上でWindowsを実行できるソフトがリリースされて、それがすべてのMacにバンドルされる! じつは、CPUをIntelに変えると決めたときにはこの計画はすでに開始されていた! Macを買えばWindowsも使えるというのがAppleの売りになるのです!
PowerPCで動くソフトをIntel CPUで動かす技術を持っているAppleが、同じIntel CPUで動いているWindowsを動かせないわけがありません。やらないとすれば、マーケティング上の判断でしかありません。Appleにできないわけがないのです。
(この予想が当たらなくても、責任は取りかねますのであしからず)
6月11日追加:
本日、久しぶりにGyaoを見ようとしたところ、上記の環境では再生できなくなってしまっていました。原因がどこにあるのかわかりませんが。う〜ん。